あんなこと こんなこと5

夫の記念会ーー法事のようなこと
お祈りで始まる食事会みたいなもの
先週した。
一度はしなくちゃぁ
女房のつとめと。いう思いもあった
帰り際
義弟の嫁が
うちのネコ死んだの と言った
  
老いたねこを飼っていること
夫を亡くし<おひとりさま>ということでも
気の合うひとであった
  
まっててねって いって出かけていて
帰ってきたら ぐたりして
抱っこしてやってたら 胸の中でこっとって
一生県命、待っててくれたんだわね と
そのけなげさに少し涙ぐんだ
  
わたしも
出かけるとき
猫にかける言葉がある
死ぬんじゃないよ
   
帰ってきたとき
硬くなった体、抱くぐらい嫌なことはない

もしかして
むごいこと猫に命令しているのかもしれないが
鍵をあけコートも脱がず
触れるだろう硬さは切なすぎる

だけど
犬とちがって猫は
どんなにかわいがってやっても
命令なんて聞いちゃあいないにきまってる
  
やっぱり 命の鍵は
神様がこの時と決めて使われるのだろう
  
夜、残ったビールで猫を相手に乾杯した
ドジちゃんとーー猫の名前ーー夫のこと
どっちも
けなけに、頑張ったんだよねって。